
「本来の自分の力を出せていない気がする…」「本気になっても仕方がない…」「どうせ自分を出しても意味がない…」「自分さえ我慢していればいいや…」。
そんな半ば諦めのような気持ちに囚われたことはあるでしょうか。
どうせ本気で取り組んでも世界は変わらないし、特に認められることもないし、お金にもならないから適当でいいや。
あるいは本来の自分を出すことは恐れ多くてとてもできない。
なんとなくそう感じて『自分を抑えて』いるのだけれど、どこか納得できなくて、どこか寂しくて、どこかイライラするような気持ちが膨らんでいく。
自分を出しすぎずに適度に合わせて生活することは大切なことでもありますが、時には自分を抑えすぎることが自分の人生、自分の存在、自分の楽しみを自ら踏み潰してしまっていることがあるかもしれません。
今回は、「なんとなく自分を抑えている気がする」「なんとなく自分を抑えていて辛い」という方に向けて、『自分を抑えること』の良いところ・悪いところ、そして自分を抑えて感じたストレスへの対処法についてご紹介していきます。
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自分を抑えることと無気力さ・ストレスとの関係性とは

『自分を抑える』ことについて本題に入る前に、私達がなぜ「やる気が出ないなぁ」「本気が出せないなぁ」と感じて無気力になったり、「自分にはどうせできないし」と無価値感を抱いたりするのでしょうか。
その多くは『自分の本当の気持ちを抑えているから』です。
本当の気持ちとは「これがやりたい!」「これはやりたくない!」という気持ちもそうですし、「本当はもっと活躍したい!」「本当はもっとすごいこともしたい!」という自分の力を発揮したい気持ちもそうです。
本当はこうしたい本当はこう言いたいという気持ちが自分の中にはあるはずなのに、どこかで「でもなぁ」「意味ないしなぁ」「どうせなぁ」とストップがかかったり諦めてしまい、やりたくないことをやったり『自分の気持ちを抑える』ようになります。
その結果自分の気持を偽るような生活になってしまいどんどんやる気も活力も、人生への展望も楽しみも何もかも力が削がれていくような気分になりストレスが溜まって無気力になっていくのです。
本当にやりたい、こうしたいという自分の気持ちを抑えることが私達の無気力な感覚、無価値な感覚を生み出している要因の1つとも言えるでしょう。
自分を抑える人の特徴とは?

自分を抑える人にはどのような特徴があるのでしょうか。
「どうせ自分なんか」「どうせムダ」と考えてしまう
自分を抑える人は「自分がやっても意味がない」「自分なんて」という「どうせ…」の気持ちを持ちすぎてしまいます。
何をするにも半ば諦めたような姿勢で取り組んだり、何事にもマイナス・ネガティブな認識をしてしまうのです。
実際は幸せなことや素晴らしいこと・大きなチャンスがあっても「どうせムダ」「どうせうまくいかない」と自分から投げ出したり受け取ろうとしないことも1つの特徴と言えるでしょう。
また「自分の意見には価値がない」「言いたいことを言っても意味がない」と自分の言いたいことを抑えてしまうことも特徴の1つです。
目立つことを極端に避ける
自分を抑える人は「目立ってはいけない」「並でないといけない」と考えて平均値であろうとします。
抜きん出たことをすれば目立って叩かれるかもしれない、嫌われるかもしれない、傷つくかもしれないと考えてあえて目立つことはせずに自分を抑えてしまうのです。
目立つことを極端に避けているとどれだけチャンスがあっても自らそのチャンスを突き放したり幸せを受け取れないこともあります。
力を出し惜しみする
自分にできることや才能・能力を「やっても意味がない」「どうせ…」「目立つとマズい」と考えて出し惜しみして本領を発揮せずに終えることが多いでしょう。
いつでも全力が素晴らしいというわけではありませんが、「本気で取り組みたい!」と考えることまで「でもな…」と自分の気持ちにブレーキをかけて全力を出せなくなってしまいます。
大きな結果や成功につながりそうなことでも「自分はこんなものなんだ」と全力を出さずに曖昧な結果に甘んじてしまうこともあるでしょう。
「自分さえ我慢していれば良い」と考えすぎてしまう
自分を抑える人は「自分が我慢することで問題が起きなければそれでいい」と考えてしまうことがあります。
問題を少なくすることは大切かもしれませんが、どのような時も自分を抑えて他人を優先にしてしまうので振り回されるように生活したり知らず知らずの内に大きなストレスが生まれてしまうこともあります。
場の空気を読もうとしすぎたり考えすぎてしまうことが自分を抑える人の特徴のひとつと言えるでしょう。
傷つくのを恐れすぎる
自分を抑えずに表現したり伝えたりするとそれに反発したり批判する人も出てきます。
自分を抑える人はそのような人に傷つけられることを恐れて自分を出せない場合もあるでしょう。
誰しも傷つくことは怖い部分がありますが、それでも他人の目を気にしすぎて自分を抑えこみすぎることは生きづらさを抱えてしまう要因となることもあるのです。
なぜ自分を抑えるようになるの?

自分を抑える人は何がきっかけで自分の気持ちややりたいことを抑えてしまうようになるのでしょうか。
そのきっかけの多くは過去の経験・記憶に起因していると考えられます。
特に幼少期・学生時代などの経験が元となって「自分を抑える癖」がついてしまっています。
幼少期の経験とは「自分を出すと怒られた」「主張をすると叩かれた」「自分の好きなことをやっても褒められなかった」「やりたいことをしていたら止められた」といったことです。
つまり自分の本心を出すと怒られたり叩かれたりしたこと、自分がやりたいと思うことをしても褒められたり認めて貰えなかった・怒られたことが強く記憶に残ってしまっており、大人になってからも『拗ねた』ように「どうせやってもムダなんだ…」「主張しても意味ないんだ…」と自らを抑えるようになるのです。
自分を表現することに対して罪悪感を抱いたりダメなことなんだという認識があるので自分を抑えてしまうようになるのですね。
自分を抑えることのメリットとは?
自分を抑えることにもメリットはあります。
自分を抑えることで一時的にも場の雰囲気が和らぐこともあるでしょうし、問題を大きくしない働きがあるかもしれません。
主張しないことで相手の意見を尊ぶことにもつながることはありますが、同時に自分の気持ちも上手に表現したりストレスを溜めすぎないようにする必要もあります。
自分を抑えることのデメリットとは?
自分を抑えることには大きなデメリットが存在します。
1つはストレスの要因となってしまうこと。
自分の気持ちや本音を抑えてやりたくないことをやったりやりたいことに挑戦できないことは知らず知らずの内にでも大きなストレスとなってしまいます。
自分を抑えることによるストレスはイライラの元となるだけでなく、時には無気力感・無価値感を生み出しひどくなると「うつ」の症状を生み出すことにもなります。
ストレスの要因となることが自分を抑えることの大きなデメリットの1つとして、同時に大きなデメリットとして挙げられるのが「自分の人生を生きれなくなる」「自分の本領を発揮できなくなる」ことです。
自分のやりたいことや言いたいことを抑えてしまうので自然と自分の考える「送りたい生活」「やりたいこと」を諦めて自分の人生をおざなりにしてしまいます。
また自分を抑えることは「もっとできるかもしれないこと」「上手にできるかもしれないこと」まで諦めさせてしまうことがあります。
「どうせ意味ないし」と自分を抑えて投げやりになることで楽しいことや結果を残せそうなこと、掴めそうなものまで自ら拒絶したり諦めるようになるのです。
自分の持っている才能・能力・輝きを抑えて「自分にはふさわしくない」と卑下するような姿勢で取り組むことで多くのチャンスや面白いことを受け取ろうとしません。
いつでも手を伸ばせるのに伸ばそうとしなかったり自分の力を出し惜しみすることで後に大きな後悔へとつながることもあるのです。
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自分を抑える癖を解消して気楽に生きる6つのコツとは?

自分を抑えることにはメリットもデメリットも存在しますが、抑えすぎることはやはり大きなストレスの元になったり自分の人生をおろそかにしてしまう要因でもあります。
極端に自分を抑えずに上手に表現したり、根本的に自分を抑える癖を解消するにはどのような取り組みが効果的なのでしょうか。
ここでは自分を抑えすぎない生き方の6つのコツをご紹介します。
やりたいことをする・やりたくないことをやめる
まず第一に、「やりたいことをする」「やりたくないことをやめる」というシンプルな行動に取り組むことが大切です。
このシンプルな行動が何よりも自分の気持ち・自分の本心であるからこそ大切なのですが自分を抑える人は知らず知らずのうちに「まあいいか」「また今度でいいや」と先延ばしにしたり他人優先になりすぎます。
自分の気持ちを振り返るタイミングがあれば「これがしたいかも」「これはやめたいな」と思うことを確認して、チャンスがあれば積極的に取り組んでみましょう。
最初は抵抗感があるかもしれませんが「やってもいいんだ」「表現してもいいんだ」ということを知っていくことで抑えていた自分を上手に解放してあげることができるでしょう。
自分の力・才能を発揮することに許可を与えよう
自分を抑える人は自分の得意なこと・やりたいこと・好きなことに対して無意識の内に「やっても意味がない」「どうせ褒められない」という意識を持ってしまっていることがあります。
この気持ちが内面に潜み続けるかぎりどれだけチャンスに出会っても「ダメだ」「やめよう」とストップがかかってしまいます。
このストップを解除するために「自分の力を発揮しても良い」と許可を与えていきましょう。
「力を発揮してもいいんだよ」「やりたいことをやってもいいんだよ」「素晴らしい自分になってもいいんだよ」と自分の心に語りかけるようにつぶやくことで心がほぐれていきます。
何度も言い聞かせることで「やりたいことに取り組んでもいいんだ」「自分の得意なことに全力を出してもいいんだ」と感じられるようになり、今まで自分で抑えていた部分が外れて自分の本領を発揮した結果や成果が得られるようにもなることでしょう。
ポジティブな「どうせ」を使ってみよう
自分を抑える人は「どうせ言ってもムダ」「どうせやっても意味がない」「どうせ…」というネガティブな「どうせ」を多用しがちです。
言葉の力はとても強く、無意識の内に発したり考えた言葉がそのまま自分の生き方・人生に反映されてしまいます。
そこで今までネガティブな意味で使っていた「どうせ」という言葉をポジティブな意味で使ってみましょう。
「どうせうまくいく」「どうせ素晴らしい」「どうせやってもいい」「どうせ認められてる」という前向きな「どうせ」を使ってみることで、無理に力を出そうとせずとも自然と自分を表現しやすくなります。
またこの「ポジティブなどうせ」が人生や生き方にもそのまま反映されて知らず知らずのうちに自分の人生が前向きで楽しいものに変わることもあるのです。
過去の経験を癒やそう
自分を抑えるきっかけとなった経験や記憶を癒やしてあげることも大切です。
自分を抑えることのきっかけは「やっても意味がない」と思い込んでしまうことがあったからです。
それは自分の意見を聞いてもらえなかったことかもしれませんし、自分の好きなことをバカにされてしまったことかもしれません。
何らかのきっかけで「やっても意味がない」「どうせムダなんだ」「自分を出してはいけない」と思いこんでしまっているのです。
この気持ちを解消することで心が軽くなり物ごとに取り組みやすくなります。
自分自身に「あの時は怒られて辛かったなぁ」「あの時は認めてもらえなくて悲しかったなぁ」という言葉をかけてあげましょう。
過去の出来事はその時様々な理由で起きてしまったことです。
自分や相手の体調や気持ちが不安定だったかもしれません。やむにやまれぬ事情があったかもしれません。
傷ついたかもしれませんがそのことで今の自分まで縛って抑えてしまう必要はないのです。
過去に起きたことと向き合って「あの時は辛かったけど、今はもう好きなことをしたり言っても良い」ということを自分に許していきましょう。
自分の気持ちを上手に表現する
自分を抑えることの1つとして挙げられるのが「言いたいことを抑えること」です。
自分の気持ちを伝えても仕方がない、何を言っても意味がないと勝手に諦めてしまい心に押しとどめてストレスになってしまうこともあります。
必ずしも発言したり伝えることが良いとも言い切れませんが、どうしても伝えたり言いたいことがあれば発言することができれば良いですよね。
そのためには自分の気持を上手に伝える表現方法を知っておきましょう。
基本的には相手の意見を受け入れる姿勢を持つこと、自分を主語に置いた「私は〜したい」「私は〜だと思う」という言葉を使っていきましょう。
あくまで自分のことを主語に置くことで相手の尊厳や価値を傷つけるような表現を避けられますし、自分の気持ち・価値観を伝えるのに最適です。
自分の言いたいことを抑えて我慢し続けることは自分自身を欺いて隠して生きることでもあり、とても辛いことです。
少しでも楽に、自分を抑えずに生きていけるように伝えたいことを伝えてみましょう。
時には休んで、抑えても良い
自分を抑えてしまう人は「抑えたくないけど抑えてしまう」という気持ちと共に「抑えてしまうことはいけないこと」と抑えることに対しても罪悪感を抱く事があります。
抑えていれば良いんだと思いつつ「抑えてしまった」ことで自分を責めてしまうのです。
抑えることが良いこと・悪いこと、抑えないことが良いこと・悪いことと白黒をはっきりつけようとしてしまう考え方を持っているためどのような選択をしても辛い思いをしてしまうのです。
そのような場合は「どちらでも良い」「どちらも素晴らしい」と言い聞かせるようにしてみましょう。
自分を抑えずに素直に表現することは素晴らしいことではありますが、自分を抑えたり休んだりすることは悪いことではありません。
どうしても調子が出なかったり気が向かない時は抑えても良いのです。
「必ず〜しなくてはならない」という強迫観念を取ることで一気に生きやすくなることでしょう。
まとめ

いかがでしたでしょうか。
自分を抑えることは「自分をコントロールすること」「人とうまく付き合っていくこと」「無理をしないこと」としてとても有効な場合があります。
しかし極端に自分を抑えることは自分自身の人生を潰したり閉じ込めてしまうことにも繋がるのです。
やりたいと思った時は挑戦し、言いたいと思った時は言ってみる。
やりたくないと思ったり休みたいと思った時は上手に休んでみる。
自分の本心に従って抑えないとき・抑えるときを選ぶことが「自分を抑えずに楽しく生きるコツ」とも言えるでしょう。
もし今人生が窮屈だ・ストレスだ・思い通りにならないと感じている時は少しでも自分を抑えている力を緩めてみて下さい。
自分を抑えなくても受け止めてくれる人は必ずいますし、自分自身がありのままの自分を受け止めてあげればそれだけでも随分楽になるはずです。
はじめは抵抗があるかもしれませんが少しづつ自分を出すことで必ず楽しい人生へと向かって行くことでしょう。
今からでも自分の気持を素直に表現し、力を抜いて楽しく生きてみませんか(*^^*)
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