
今回お届けするのは『怒られるのが怖い時の心理』について。
誰だって怒られるのは怖いし嫌だと思いますが、今回取り上げたいのはその『恐れ』が人よりも強くて怒られることに対してトラウマのような、耐えられないような精神的不安や負担を感じてしまう人の心理についてです。
私自身も過去に(今も少しですが)怒られることが極度に怖かった経験があります。
そこで、怒られるのが怖い人の心理や恐怖を感じすぎる原因とその克服方法についてご紹介していきたいと思います。
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怒られるのが怖い人の心理や特徴とは?

怒られることが怖いと感じる人はどのような心理を抱いたり、特徴を持っているのでしょうか。
人の目を気にしすぎてしまう
怒られることが怖い人は、いつ自分が怒られるのかわからず緊張しすぎていたり、できるだけ怒られないようにしなくてはならないと考えて人の目を過剰に気にして生活するようになってしまいます。
普段関わっている人だけでなく、見ず知らずの人に対しても同じように恐怖心を抱いてしまうので日常生活にも影響を及ぼすことになるのです。
見捨てられてしまったと捉えてしまう
人から怒られることは自分を突き放されて見捨てられること・愛されなくなることと同じことだと感じてしまいます。
そして、見捨てられることが怖いので怒られることも恐れます。
人格を否定されたと感じてしまう

怒られるのが極端に怖い人は、怒られることを自分の人格そのものが否定されたと感じてしまうことがあります。
悪意を持って性格や人格を否定するような言葉を用いてくる人も少なからずいますが、そうでない人、特に間違った行動を注意する意味で怒りの感情を表現する人に対してまで極度の恐れを抱くようになります。
怒られるのが怖くて逃げたり嘘をついてしまう
怒られるのが怖い人は、怒られそうな場面に遭遇するとその場から逃げてしまうことがあります。
怒られるのが怖い人にとっては『怒られる=人格を否定される・傷つけられる・見捨てられる』という感じ方が強いため、
怒られるくらいならば逃げたほうが傷つかずに済むと考えてしまうのです。
また、逃げることと同じように怒られることを避けるために嘘をついてごまかしてしまうこともあるのです。
怒られることに過度の恐怖を抱く原因は?

なぜ過剰なまでに怒られることに対して恐怖心を抱いてしまうようになるのでしょうか?
その原因として、幼いころの親との関わり合いを始めとする家庭環境などが大きく関わっていると考えられます。
幼いころの厳しい躾や親子関係に原因がある?
幼いころ大抵の人が親や身近な人に怒られた経験があると思います。
怒られることが特に怖い人は、怒られた経験に対する記憶がトラウマになってしまっており大人になっても怒られることを恐れるようになってしまいます。
親や身近な人から「ダメな人間だ」「なんであんなことをしたの」と言われたことが多すぎたり、
あるいは親の考えに合わなかったことをすると怒られた経験がある、そして暴力を受けたりどれだけ謝っても許してもらえないような環境で育つと、何をしても怒られるので自然と恐怖が染み付くのです。
そして怒られる時に親から突き放されるような気持ちを抱くようになり、怒られること=見捨てられることという感じ方になります。
その結果、怒られることや見捨てられることに極端に不安な気持ちを抱いてしまい、怒られないように人の目を気にしすぎたり嘘をついたりするようになってしまうのです。
身を守るための行動として恐れを抱く
幼いころに怒られることへの恐怖心を強く持ってしまうと、なんとしてでも怒られることから身を守るための行動を取るようになってしまいます。
怒られること=怖いこと、あるいは見捨てられることや嫌われること、愛されなくなることと同じくらいの意味だと感じているので怒られるような場面に遭遇すると自然とそれを防ごうとします。
逃げたり、嘘をついたり、時には自分から人を避けるような行動に移ることもあるでしょう。
人から嫌われたり傷つけられることへの防衛本能として怒りに対して恐怖を抱くようになるのです。
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人はなぜ怒るの?

怒られる怖さを和らげるためには、『怒り』の感情について少しでも理解しておいたほうが効果的です。
そこで、人がなぜ怒るのか、どのような時に人は怒りを感じるのかについて見ていきましょう。
自分のことを受け入れてもらえなかったことへの怒り
怒りの多くは自分の気持ちや価値観が相手に受け入れられなかった時に生じます。
「自分はこう思ったのに受け入れてもらえなかった」「わかってくれると思ったけどわかりあえなかった」「価値観が食い違ってしまった」など。
また、相手に裏切らたり傷つけられたりした時も同様です。
相手が自分のことを大切にしてくれていないのではないか、どうして自分の考えたような行動をとってくれなかったのかと怒りを感じてしまいます。
自分の気持ちを踏みにじられたと感じる時も怒りを感じるでしょう。
自分は信じていたのに、相手は信じてくれなかった。
そんな気持ちのすれ違いから怒りの感情が生じていきます。
怒りは悲しみの感情の表面部分?
怒りというのは、感情の本質部分ではありません。
怒りの本質にあるのは『悲しみ』。
相手に受け入れてもらえなかった悲しみ、相手に傷つけられた悲しみ、価値観が合わなかった悲しみ。
それらの悲しみが怒りという表面的な感情として表現されています。
怒っている人は誰かを傷つけたり責めたりしたいというよりも、傷ついて悲しい気持ちや受け入れてもらえなくて悲しいという感情を表現しているのです。
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怒られる恐怖を和らげる方法とは?

怒られるのが怖いのは誰しも感じること。
しかしながら、極度の恐怖心を抱いて強いストレスを受けたりその場を逃れようとして嘘をついてしまったりするのは避けたいところですよね。
怒られることが怖い人はどのようにしてその気持ちを和らげて恐怖心を克服することができるのでしょうか。
怖かった記憶を癒やしてあげよう
まずは、怒られて怖かった記憶・経験について自分自身で癒やしてあげるようにしましょう。
怒られた時どんな気持ちだったのかを吐き出しながら、自分自身に「怖かったね」「ごめんね」という言葉をかけてあげましょう。
また、怒られるのが怖くて逃げたり嘘をついてしまったことなどもしっかりと許していってあげましょう。
幼いころに受けた傷は自分自身では避けられなかったことがほとんどです。
どうにもできなかったことを責めてしまうのではなく受け入れてあげて、そして自分を許しあげてください。
怒りを表現してみよう

怒られるのが怖い人は自分自身も怒りを表現することが苦手です。
しかし、怒りの感情は自然な気持ちなので適切に外に出してあげないと自分の中に怒りの感情が積もって自己否定や他人を傷つける行為、
そして怒りを恐れる気持ちへと変わっていっていきます。
怒られるのが怖いのは自分が怒りを表現できないから怒りの感情をあまり理解できていないからでもあるので、自分が怒りを感じたこと・言えていなかった気持ちを吐き出すようにしてみましょう。
怒りを表現するのに一人で静かな部屋でつぶやいたりすることのは効果的ですし、ノートやメモ帳に書き出していくことも大きな効果を得られます。
自分の存在を否定されているわけではないと知ろう
相手が怒っていても決して自分自身の存在や価値が無くなるわけではありません。
怒られて悲しくなったり苦しくなったりするのは避けられないかもしれませんが、それでも自分は愛されて良い存在、幸せになっても良い存在だということをしっかり自分に言い聞かせてあげることが大切です。
一度や二度ではなかなか自分の心に浸透しないかもしれませんが、気がついた時に何度も言い聞かせてあげることで怒られることに対する恐怖心や拒絶反応も和らいでいくことでしょう。
怒りから得られるものを見つけてみよう
怒りに対してのイメージも書き換えていきましょう。
怒ること=怖いこと・嫌なこととしてだけで受け止めてしまうのではなく、怒ること・怒られることから得られるものはないかを少しづつ探してみるのです。
たとえば怒ることで自分の気持ちを溜め込まずに済むのではないか、怒られることで自分を見つめ直すことにつながるのではないかということ。
もちろん一方的な悪口として責めてくるような怒り方にはあまり良い側面を見つけられないこともあると思います。
ですので、自分が気付ける範囲だけでも『怒り』に対して良い側面はないかを探していきましょう。
怒りに対する良いイメージに気付けることで同時に恐怖心も和らいでいくことでしょう。
まとめ

いかがでしたでしょうか。
怒られることに極度の恐怖心を抱くのは過去の経験が大きく影響している可能性が高いです。
今現在恐れを抱いていても、自分自身を必要以上に責める必要は無いのです。
まずは恐れを抱いていることを受け入れてあげて、過去の出来事に対しての恐怖心を癒やしてあげましょう。
そして自分自身も怒りを表現したり吐き出したりすることで怒りを理解して恐れを和らげることができるようになるのです。
怒られても感情をぶつけられても、自分の存在が否定されてしまったり愛されなくなってしまうわけでもありません。
人は失敗したり間違ってしまうものです。
その時に怒ってくれる人がいるのは自分を間違った道から救い出してくれているのかもしれません。
恐れる気持ちを許してあげましょう。
そして怒りの感情を怖いもの・悪いものとしてだけではなく、感情表現の1つにしか過ぎずそこには悲しみやわかってほしい気持ちが隠れており、
お互いに分かり合えたり自分のことを見直すきっかけになっていないかを考えてみましょう(*^^*)
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